入れ歯/義歯Information
特に広い範囲で歯を失った(欠損)の場合などは、費用面なども考慮して「入れ歯」が第一選択肢になる場合があります。その「入れ歯」の中にも「保険の入れ歯」と「保険外(自費)の入れ歯」とがあります。
そして「保険外の入れ歯の方がしっかりフィットしてちゃんと咬める」と思われている患者様が多くいますが、実はそんな単純な話ではありません。
当院では、入れ歯の場合、まずは保険の入れ歯を優先して、その性能では補うことができない所があれば、その項目(もっと薄いのがいい、目立たないのがいい、柔らかいのがいい、食べ物の熱を感じたいなど)に応じて保険外でカバーすることをお勧めします。
他医院で作られた入れ歯が合わなくなった場合の調整、一部が壊れた場合の修理も行いますので、気軽にご相談ください。
保険適用と自由診療(健康保険適用外)の違い
保険適用で作る入れ歯と自費治療で作る入れ歯の違いとは?
簡単にいうと、保険を利用して作る場合は入れ歯に使える材料に制限があるのに対して、保険外の入れ歯では、色々な材料(当然、「歯科用」として認可を受けている材料です)が使えます。
保険の入れ歯で満足される方もたくさんいるわけですが、「もっと、こうして欲しい」という患者さんもいて、そうした方の希望を考慮した材料を使用することで、満足度が上昇すると考えられます。
左の写真は「上顎用」の保険と保険外の対比模型ですが、上顎に付く部分の違いが判ると思います。
「健康保険で作れる入れ歯」は、厚手のレジンなので熱伝導性は低いのが特徴です。これに対して「自由診療(健康保険適用外)の入れ歯」は、金属などを使い限りなく薄く熱伝導を良く作ることが可能です。
◆入れ歯を薄くしたい方、食べ物の熱を感じたい方⇒金属床義歯
金属床の特徴としては、金属自体に強度があるため、義歯の床(しょう)部分を薄くすることが可能となります。
金属厚さは約0.5mmと、レジン床の1/3程度に薄くできます。
レジン床は厚さが約1.8~2.5mmと金属床より厚いので、口の中が義歯で満たされ狭く感じる人もいますので、金属床に変えるだけでお口の中の感覚が変わってきます。
◆柔らかい入れ歯を希望の方、入れ歯の金属のバネ(クラスプ)が嫌な方⇒ノンクラスプ義歯
ノンクラスプ義歯は、部分入れ歯の金具バネ(クラスプ)が無い入れ歯です。
一般的に、部分義歯(入れ歯)には、入れ歯を固定するための金属製などの金具(バネ、止め具)が付いていますが、ノンクラスプ義歯は金属製の金具の代わりに、特殊な柔らかい素材により全体的に義歯を支えます。また、口を開けても金属製の金具が見えないので審美性にも優れています。
◆ごつごつした粘膜や痛みに敏感な方⇒コンフォート義歯
コンフォート義歯は、入れ歯の裏面を生体用シリコンで加工し、入れ歯が歯ぐきに当たる部分をシリコンの持つ弾性で緩和させます。入れ歯でグッと噛んだときの歯ぐきにかかる負担を和らげ吸着力を発揮します。
「痛い・噛めない・外れやすい」といった、いままでの入れ歯のデメリットを解消するとともに、歯ぐきを優しく守り仕様感が快適です。
『総入れ歯』と『部分入れ歯』
入れ歯を形状から分けると「総入れ歯」「部分入れ歯」の2種類となります。
見た目で判るとは思いますが、「総入れ歯」と「部分入れ歯」の違いは、患者さんの残存歯があるかないかです。
「総入れ歯」は、全ての歯を失った時に使う入れ歯で、歯ぐき全体を覆うように装着します。
「部分入れ歯」歯が残っている場合に部分的に装着する入れ歯で、残っている歯に「クラスプ(固定用のバネ)」という金属または樹脂でできた用具を引っかけて装着します。歯が1本でも残っていれば部分入れ歯は可能です。
【部分入れ歯】
ソフトデンチャー~柔らかい素材で作る入れ歯(義歯)
部分入れ歯を固定するためには「クラスプ(固定用のバネ)」を使いますが、「ソフトデンチャー」は入れ歯本体を柔らかいナイロンなどの素材を使っているため、歯ぐきにピタッと吸いつくように固定されます。
また、固定する金具が無い(使う場合もあります)ために金属アレルギーの方などにも最適ですし、見た目も自然で「目立たない・丈夫・噛める・痛くない」などメリットも多い新しいタイプの入れ歯です。
※ソフト・デンチャーは自費(保険外)診療です。
コンフォートとは、劣化しにくく柔らかい生体シリコンを入れ歯の裏側にはることにより、人体に適合し「噛みしめられる」「痛みをやわらげる」「外れにくい」入れ歯にしたものです。
詳しくは、下記をクリックしてご覧下さい。
※コンフォートは自費(保険外)診療です。