歯周病治療Information
歯周病は感染症、人から人に伝染します!
歯周病は、歯に付着した歯垢・歯石(細菌の集合体)から出された毒素が「歯肉(歯茎)や歯槽骨(歯を支えている骨)を破壊してしまう」ことで起こり、歯を失う最も多い原因です。
健康な歯肉は、歯にしっかりと結合して、細菌が侵入してこないようになっています。ところが、歯に付着する歯垢(プラーク)・歯石によって、歯肉に炎症が起こると、この結合が弱くなり、歯と歯肉との間には、歯周ポケット(隙間)ができてきます。
この歯周ポケット、深くなればなるほど歯ブラシが届かず、
歯周ポケット内をきれいにするのが難しい→
歯周ポケット内に歯垢・歯石が残る→
その歯垢・歯石(細菌の集合体)から出された毒素が歯を支えている骨を破壊する→
どんどん歯周ポケットが深くなる→
さらに歯周ポケット内をきれいにするのが難しくなる→・・・
このように、歯周病は悪くなると、もっと悪くなりやすくなる。つまり歯周病は一定の速度で進行していくのではなく、加速度的に進行していく病気です。
そして歯を支えてくれている骨ですが、破壊されると元に戻すのが難しい(特殊な手術や薬剤を用いる方法はあるのですが、完全に元の健康なボリュームのある骨にはならない)のです。
つまり、「歯周病が治った」という表現は、「歯周病の炎症を抑えた」ということを言っているのであって、インフルエンザや風邪が治った時のように完全に元の健康な状態に戻ったということを意味しているのではない。
そういう意味では「進行した歯周病は治らない病気だ」という言い方もできるのが歯周病の特徴です。
それであれば、自分の歯磨きではできない歯周ポケット内の歯垢・歯石の除去を、歯科医院に通ってやってもらい「悪くしないようにする」あるいは「これ以上進行しないようする」「進行を遅らせる」ことを心掛けるのが大切なのです。
歯茎から出血する (プラーク形成) |
歯がグラグラする (動揺) |
歯槽骨が吸収され歯が抜ける |
歯周病の改善には、歯科医院でのしっかりとした治療とケア(PMTC=歯ぐきなどの専門的なクリーニング)が、そしてご家庭でも「歯周病なんだ」という自覚もと、毎日のご自宅での適切なブラッシングケアが必要です。
【具体的な歯周治療】
(経度から中等度の歯周病の場合)
歯や歯周ポケット内の歯垢・歯石などを徹底して取り除く「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」などの治療で、歯周病の改善を図っていきます。
(重度の歯周病の場合)
上記「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」などの治療でも歯周ポケットが改善せずにプラークコントロールが十分にできない場合は「外科的歯周治療」などにより、奥に入り込んだ歯石を除去します。
当院では、歯周組織再生剤「リグロス○R」を用いて、歯周組織再生療法を行っています。